会長の時間(3)
<母子の健康月間>
2014年10月、RI理事会は、4月を「母子の健康月間」としました。これは7つの重点分野の一つであり、(1)5歳未満の幼児及び妊婦の死亡率と罹患率の削減(2)より多くの母子に対する基本的な医療サービスの提供(3)保健従事者を対象とした研修、保健ケアの提供、母子の健康に関連した仕事に従事することを目指す専門職業人のための奨学金の支援を強調する月間です。そして2022年RI理事会(2022年10月)において、「母子の健康月間」は4月から7月に移動となりました。
子どもは宝であり、その子どもを産み育てる母親の健康も非常に大切です。しかし、毎年推定590万人(17,000人/日)の子どもたちが5歳未満で命を落としているといわれています。そのほとんどは発展途上国におけるものです(日本などの先進国の約1,000~10,000倍)。原因の多くは栄養失調や、適切な医療や衛生設備の欠如などですが、これらはどれも予防が可能です。予防可能な原因であれば、ロータリーは、母と子どもが命を落とすことのないように手を差し伸べる必要があります。すべての母子が質の高い医療を受けられるよう、そして、出産で命を落とす母親がいなくなり、子どもがすくすくと成長できるように、ロータリーでは下記の教育や予防接種などの支援活動を行っています。
ロータリーによる活動の例: ①出産前ケアの移動クリニック~西半球で母子の死亡率が最も高い国であるハイチで、医療ボランティアと助産師が僻地に住む母と子どもに医療ケアを提供できるよう、医療機器を搭載したジープを寄贈した。 ②可動式がん検診支援~インドにおいて、可動式の癌検診機器一式の提供と、認識向上を目的とした研修を実施した。 ③産科ろう孔の治療~自宅出産を安全に行うため、ロータリー会員が300万ドルを投入して5年間の試験的プロジェクトを開始しており、2005年以降、産科ろう孔で苦しむ女性たち1500人の治療を行っている。(My ROTARYより一部抜粋)
(参考)7つの重点分野
<ロータリー財団について>
ロータリー財団は、1917年にアーチ C. クランフ国際ロータリー会長が、「世界でよいことをするために」(Doing good in the world)基金の設置を提案したことに始まり、1928年国際大会で「ロータリー財団」と名付けられ、1983年に米国イリノイ州法の下に非営利財団法人(慈善活動を目的とする公共慈善団体)となりました。ロータリー財団の使命は、2000年2月のロータリー財団管理委員会において「ロータリー財団の使命は、地域レベル、全国レベル、国際レベルの人道的、教育的、文化交流プログラムを通じて、ロータリーの綱領とロータリーの使命を遂行し、かつ世界理解と平和を達成しようとするRIの努力を支援すること」と改訂され、RI理事会もこれを承認しました。(My ROTARYより一部抜粋)
<ロータリー財団の父と言われるアーチ C. クランフ氏>
『The Rotarian』1916年9月号の表紙を飾ったメッセージのなかで、ロータリアンになって5年目、クランフは(米国クリーブランド・ロータリークラブの設立会員。1916-17年度ロータリークラブ会長)会員に次のように呼びかけています。「ロータリーはいかなる人よりも、いかなる理事よりも偉大な存在である」と述べ、「世界でよいことをするために」と唱えました。(My ROTARYより一部抜粋)