会長の時間(2)
<ロータリーのビジョン>
ロータリークラブの会員は、入会すると、定款・細則を遵守し、①毎週の例会に一定基準以上出席(他のクラブ等へのメイキャップ制度有)し、②所定の会費等を納入し、③月刊誌「ロータリーの友」の購読という3つの義務がありますが、①は例外規定を設けることができるので、かなり緩和されてきていおります。これらの一つ一つの詳細なお話しとロータリーの緩和化については後日に触れることにします。いずれにしても、この三つ(例会出席、会費の納入、雑誌の購読)が会員義務と言われていますが、ある意味でどれも会員自身が、ロータリーに少しでも関わらないとなし得ないものとなっております。少し古いですが、酒田RCの茂木栄一さんがこのような事を言っております。 「ロータリーは、自分が努力しないと楽しくならないところです」 (ロ-タリ-の友2010,vol58,No8,P42、ロータリーの基礎知識 引用)
ところで皆さんは、「手続要覧」というものをお持ちでしょうか?また、ご覧になったことはあるでしょうか?何が書いてあるのでしょうか? ロータリーの方針や手続きを簡潔にまとめた本で、3年ごとに開かれる規定審議会によって改訂されていくものであり、昔は、「ロータリアンの手引き」と副題がついていました。内容としては、ロータリークラブの定款(標準)とロータリークラブの細則(推奨)などが掲載されています。ロータリークラブの定款と細則についても後日改めてお話したいと思います。手続要覧2022版の表紙、目次をめくると最初に、1.ロータリーの基本理念(「超我の奉仕」と「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」、ロータリーの使命、中核的価値観、DEI、四つのテスト、決議23-34、ロータリーの目的、五大奉仕部門など) が掲げられています。そして次の項目が、2.ロータリーの戦略計画です。その冒頭にあるのが「ロータリーのビジョン声明」です。
「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。」 とし、現在は、ロータリーが生まれた1905年とは世界全体として、文化、経済、人口、環境などかけ離れた状況であり、現実的に大きな変化があるので、ポリオ根絶を成し遂げようとしている今、世界中で持続可能な変化を生むための新たなビジョンの実現に向けて行動するときが来ている、としております。しかし、変わらないものもあります。それは、1.ロータリーの基本理念です。これらは変わりません。またロータリー財団の7つの重点分野(次回の会長の時間で話します)も変わりようがありません。
今後5年間のロータリー活動の指針となる、そのビジョン実現の行動を起こすための4つの優先事項が定められました。それが、
- より大きなインパクトをもたらす
- 参加者の基盤を広げる
- 参加者の積極的な関りを促す
- 適応力を高める です。そして、それぞれ目的が定められておりました。
ここまで2022年版でお話しておりましたが、実は、2019年版も全く同じとなっております。それは文中に、今後5年間...という表現がありますので、2019年から5年間は、2023年ですので、前年度までは、このままで良い訳です。ところが、2023年7月に国際ロータリー(RI)理事会にて、別紙の通り決議承認されました。ビジョン声明、4つの優先事項は全く一緒です。目的の言い回しが大分変りました。いずれにしても、2024-25年度の国際ロータリーとロータリー財団の年次目標は引き続き同様であり、変りません。しかし、別紙を見ても中々ピンとこないので、私なりに解釈しました。
それぞれの項目の目的を吟味し、クラブの現状を見つめ、地域社会に添った、
- より大きなインパクトのある奉仕事業を目指し、
- DEIを追求し、誰もが、公平な、帰属意識のもとで、
- 魅力あるクラブ作りを助長し、
④定款・細則、内規などを見直し更なる行動に邁進していく、
という土台のもと、行動計画を進めていく必要があります。
まずは、当クラブの「クラブ戦略計画」をご覧になって、これらの目的達成のための計画がなされているか?確認してみましょう。
今後の会長の時間を利用しまして、「クラブ戦略計画」や「クラブ優秀賞獲得のためのロータリークラブ・セントラル目標設定」についてなど、時間の関係上、小分けをして、皆さんと一緒に考えて行く時間を持ちたいと思います。どうか皆様、一緒にロータリーの行動をしましょう!ロータリーに関わりましょう!永遠の奉仕を目指して、クラブを活性化し、そして「仲間を増やして、強いクラブを作りましょう」。