会長の時間(38)

「環境月間」
本日は、4月の「環境月間」に因んで、渡良瀬遊水地の環境について、利根川上流河川事務所 流域治水課長の大島秀則様より卓話を頂戴します。よろしくお願いします。以前会長の時間で、「№3母子の健康月間」と「№8基本的教育と識字率向上」などで触れました通り、2014年10月にRI理事会は、奉仕の重要性を認識し、重視するためロータリーの重点分野を取り入れた特別月間として2015-16 年度より編成見直しを図りました。そして2021 年7 月よりロータリーの重点分野に7番目として追加された「環境」は2022 年10 月RI 理事会で、翌年4月から「環境月間」としました。これに伴い「母子の健康月間」は、4月から7 月へ移動しました。特別月間は、クラブが組織全体で行動することではなく、「ロータリーの目的」の第3に、「ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において日々、奉仕の理念を実践すること」とあるように、ロータリアン一人一人が、ロータリーの活動に参加するよう強調するため、国際ロータリー理事会が指定した特別月間(週間・日)となっています。「環境月間」は、天然資源の保全と保護を強化し、環境の持続可能性を高め、人と環境との調和を促す行動を支援するものです。
前回の会長の時間でお話した、小山南ロータリークラブさんとの交わりの中で、渡良瀬遊水地のラムサール条約(※)湿地登録の記念として、地区補助金を利用し古河市内の小学生へ教材用下敷き贈呈や小山南さんとの合作による「渡良瀬遊水地歴史自然ガイドマップ」を両地区における地区補助金事業として制作し、近隣市町村へ配布など10~13年前には、ラムサール条約湿地登録に関する行動がありました。
ラムサール条約湿地登録は、2024年11月現在、国内には53ヶ所で、主な箇所としては、釧路湿原(205=登録番号、以下同じ)、琵琶湖(617)、秋吉台3つの洞窟の地下水系(1541)、慶良間諸島海域(1546)、奥日光の湿原(1553)、尾瀬(1554)などがあり、意外な所として、谷津干潟(615)、葛西海浜公園(2357)、涸沼(2232)があります。そして渡良瀬遊水地は、世界で(2061)番目の登録となっています。
古いですが、参考までに当地区の「環境」に関しての社会奉仕事業を別紙にてご紹介します。地区全体としてロータリーデーとして行動した2021年11月の「茨城海岸環境美化プロジェクト」(My ROTARY登録者はロータリーボイス「ロータリー奉仕デー」地球環境保全グローバルプロジェクト | ロータリーボイス参照)が思い出しますね。
2019年にロータリーのビジョン声明では、「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。」としております。ロータリーにかかわり、日々、奉仕の理念を実践し、永遠の奉仕を目指して、クラブを活性化し、そして「仲間を増やして、強いクラブを作りましょう」。
-ラムサール条約(※)-
ラムサール条約とは、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」の通称で、湿地の保存に関する国際条約をいう。水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、1971年に制定され、1975年に発効した。ラムサール条約は、この条約が作成された地であるイランの都市ラームサル(ラムサール)に因んでいる。

ラムサール条約の締約国は、自国の湿地を条約で定められた国際的な基準に従って指定し、条約事務局が管理する「国際的に重要な湿地に係る登録簿」に掲載します。ラムサール条約では、「湿地とは、天然のものであるか人工のものであるか、永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞っているか流れているか、淡水であるか汽水であるか鹹水(海水)であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含む。」(条約第1条1)と定義しています。これには、湿原、湖沼、ダム湖、河川、ため池、湧水地、水田、遊水池、地下水系、塩性湿地、マングローブ林、干潟、藻場、サンゴ礁などが含まれます。-環境省HPより引用-