会長の時間(22)

古河東ロータリークラブ2024-25年度

会長の時間(22)

2024年12月8日 会長の時間 0

あなたのとなりの外国人> 

 本日は、古河市国際交流協会、会長の神山裕一様、副会長の滝本満男様にお越しいただきまして「協会の現状と日本語教室の実施の現況」について卓話をいただくことになっております。どうぞよろしくお願いします。

 実は国際交流協会さんとのお付き合いは、前身である「友の会」さんではありましたが、2006(平成18)年に遡ります。この2005-06年度の会長は、小森谷久美さんのご尊父である小森谷久雄さんでした。当時の萩原亢雄(下館紫水RC)ガバナーは、強調事項の1つとして「識字率向上と教育」を掲げ、1クラブプロジェクトの完遂、継続を唱えました。これにより当クラブは、既に実施している「放置自転車贈呈」や「年交換留学生の受入れ、送出し」、「ワンディ ホスピタリティー」以外の新プロジェクトとして模索のさなか、萩原ガバナーより地域にいる外国人在留者(以下、在留者という。)への援助としても立派な「識字率向上と教育」になりますとのご助言を頂きました。早速に案件を考案し、地区補助金を活用して、合併前からあった当時の「古河地区国際交流友の会」へ古河RCと共同事業として文具その他を寄贈しました。また3月の桃祭りに1つのテントを借りて「識字率向上募金運動」を実施し、44,825円が集まり、「あなたのとなりの外国人」への寄付として当該目的に充てられました。ここから国際交流協会さんとのお付き合いが始まった訳であります。

古河市の在留者につきましては、神山会長と滝本副会長よりご説明があると思いますので、私は茨城県内と全国の在留者について触れてみたいと思います。                           別紙(前年12月現在)の通り、県内の在留者は、91,694人(全国で第10位。前年比+12.5%で10,216人増)です。国(地域)数は、159で、県内の全人口に占める在留者の割合は、3.2%となります。

全国の在留者は、3,410,992人(前年比+10.9%で335,779人増)です。国(地域)数は、195です。特にコロナ禍により一度は下がりかけましたがR4.5年とも増加(県内で約2万人増。全国で約65万人増)しています。

次に、県内と全国の在留者についてもう少し詳しく見てみますと、まず数が多い地域は、県内では、つくば市13,112人と最も多く、次いで常総市土浦市と続きます。やはり研究学園都市であるつくば市は研究者や留学生が多い事によるものであります。全国では、やはり東京都663,362人と最も多く、次いで愛知県大阪府と続きます。都市一極集中型や種々の利便性を考えると当然かもしれません。

各市内人口に占める在留者割合の最も多いのは、県内だと常総市11.5%で製造業が多いという産業構造によるものとされます。

また、国籍・地域別で見ると、県内ではベトナムが最も多く、18,163人で、続いて中国フィリピンと続きます。これは、技能実習生や留学生、製造業やサービス業に従事するためによるものとされます。近年では、インドネシア(前年比+40.1%)やネパール(前年比+46.5%)などの増加が顕著であります。全国では、中国ベトナム韓国の順で多い人数となっていますが、前年比では、県内と同じ傾向でミャンマー(前年比+53.9%)、インドネシア(前年比+50.8%)、ネパール(前年比+26.5%)など東南アジア諸国の増加率が目立ちます。

この様な中で日本への在留者が、年々増え続けており、今後も当分の間は、当然に減ることはない訳であります。日本の近年の経済、教育、医療、科学技術などの成長、進歩を見た場合の日本への魅力度を踏まえると、日本への将来性を意図としている訳ではないと考えますが、今は安全な国として、また日本の最大弱点とされる少子高齢化と相まって、雇用供給の高波により、永住、技能実習、留学が増え続けております。コロナ禍が終わりを遂げ、円高もありインバウンドマーケティングが伸び続けていますが、この外国人在留者の増加は、今後、日本の地域社会にも次のような種々の影響を与えていくことが予想されます。

例えば、在留者が増加すれば、医療や福祉、介護、行政サービスなどの支援が必要となってきます。また、在留者が増加すれば、当然にその子どもが増えてきており、その子どもへの「日本語教育」が必要となります。雇い入れた企業のみが鉢巻をして頑張るのではなく、持続可能な良い変化を生むために、DEI(多様性、公平性、インクルージョン)を実践し、医療、福祉などの生活支援、教育、労働力の確保などを官民一体となり、企業、各自治体に地域のオピニオンリーダーが加わり、より良い豊かな生活を求めていければ幸いです。(なお、この話の続きと致しまして、次回の会長の時間は、「いばらき幸福度指標(外国人版)」についてお話したいと思います。)

当クラブも、20年近くにわたり古河市国際交流協会さんと一緒に、在留者へ支援、援助、汗かきをして参りました。今後もロータリービジョンの実現のためにも「参加者の基盤を広げ」「参加者の積極的なかかわりを促し」「より大きなインパクトをもたらし」「適応力を高める」行動をとって参りましょう。どうぞ、永遠の奉仕を目指して、クラブを活性化し、そして「仲間をやして、いクラブを作りましょう」。

PAGE TOP